営業秘密・知財戦略相談窓口の支援事例

 
無理なく運用できる体制を全社で検討
ミナミ化工産業株式会社(長崎県)


背景

船舶、プラントなど重工関連の配管製作、重要金属部品の表面処理(精密洗浄、研磨、エッチング、不働態処理・塗装など)を主たる事業として機械加工・化学処理の融合技術を有する企業です。航空宇宙分野にも挑戦しています。従前からISO9001に基づく品質管理や個人情報管理に取り組み、INPIT長崎県知財総合支援窓口からは権利化を中心とした支援を受けていました。その中で、技術ノウハウを営業秘密として守ってはどうかと勧められたことがINPIT営業秘密・知財戦略相談窓口に支援要請をするきっかけとなりました。

取組

INPIT長崎県知財総合支援窓口を介して、知的財産戦略アドバイザー(知財AD)の派遣を依頼し、まず、社長を含めたリーダー社員に営業秘密の重要ポイントに関する社内研修を実施しました。そして、知財ADの説明を受けて、直ちに退職者用の秘密保持誓約書、情報管理規程の策定に着手することとしました。

秘密保持誓約書については翌日には知財ADに文案の確認依頼をしました。また、情報管理規程は知財ADと詳細に検討した後、広く草案を全社に披露して意見を集めました。社内で十分に議論が重ねられ、「従業員が理解し、無理なく運用できる内容」となったものを最終形としています。着手から4ヶ月程度で運用を開始するに至っています。

情報管理規程の検討と並行して秘密情報の抽出・整理も行いました。当社の事業の主軸は、取引先から引き受けた重要部材に高度な特殊加工を施し付加価値を高めて取引先に戻す業務です。秘密情報の抽出・整理においては、取引先から開示された重要部材等の情報が自社情報と明確に区別して管理できるようにすることが肝でした。

その他、施錠できる棚は少額で調達できるので秘密情報はその中に保管するようにし、当社は防衛関係の仕事も扱っているので立入禁止・撮影禁止エリアの見直し、掲示の整備も徹底しました。取り組みの一環として、情報の一元管理を行う体制に転換する社内改革も達成しています。

取組を振り返って

営業秘密管理の重要性をいち早く認識して、委託加工が中心である自社の環境・事情に適した形でスムーズに体制を構築し、運用のスタートを切ることができました。 金属加工の生産技術や工程設計の実務経験が豊富な知財ADの的確なアドバイスに加え、地元の知財総合支援窓口の担当者がこまめに連絡を取って進度・内容を確認してくれたことが、軌道修正しながら無駄なく効率的に活動を推進できた大きな要因となりました。

営業秘密・知財戦略相談窓口からのコメント

初回訪問時(2016年9月)に行なった体制整備を始める前のガイダンスに加え、実務を具体的に解説した知財AD作成のスライドを同社の皆様がよく理解してくださり、具体的なアクションに移る際にお役立ていただけたと感じます。トップダウンの体制のもとで、経営を理解し現場を熟知した実務担当者(技術部長)の真摯な取り組みが原動力になり、アドバイスした事項は100%以上実施され、スムーズな体制整備ができました。

企業概要

全長12mの洗浄設備を保有し小物~大物金属製品の製作から洗浄・塗装までを一括自社生産できる西日本屈指の表面処理企業です。
鉄鋼製品の酸洗・化成処理やステンレス製品の酸洗・不動態化処理、防食塗装等、重工業を中心に幅広い取引実績があり、品質要求が厳しい航空宇宙・防衛関連企業から数多くの特殊工程の認定を受けています。また、出張工事も得意としており、フラッシング、ピグ洗浄、バフ研磨等の施工も対応できます。

名称 ミナミ化工産業株式会社
代表者 代表取締役社長 南 克寛
本社 長崎県諫早市久山町2387
資本金 1,000万円
従業員 60名
事業内容 鉄鋼製品の化学洗浄および化成処理(リン酸亜鉛/リン酸マンガン他)、ステンレス製品の酸洗・不動態化処理、化学研磨、防食塗装、配管組立溶接、出張工事
電話番号 0957-26-5656
URL http://www.minami-ci.jp

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[最終更新日:2019年5月8日]

[この記事に関するお問合わせ先]
知財戦略部 営業秘密管理担当
電話:03-3581-1101 内線3841
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