支援事例のご紹介

 

ここでは、本窓口に寄せられた相談に知的財産戦略アドバイザー(以下、知財AD)がどのような支援をしてきたかを紹介します。
これ以外にも様々な支援をしてまいりましたので、営業秘密管理・知財戦略等でお悩みでしたら、是非一度ご相談ください。
※相談者様の了承を得たうえで掲載しております。

営業秘密・知財戦略相談窓口の詳細や、相談方法についてはこちらをご覧ください。

知財ADについてはこちらをご覧ください。【PDF:326KB】

 

社内情報共有と営業秘密管理の体制構築をサポート

伊東電機株式会社
◆所在地:兵庫県
◆従業員数:270人
◆業種:製造業
◆事業分野:コンベヤ用モータローラ・制御機器
・モジュール・ユニットなど搬送関連機器の開発
・製造・販売、植物工場事業

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背景
モータローラのトップメーカ。INPIT営業秘密セミナーを機に知財ADに相談があった。新分野(植物工場)への挑戦やIoT対応等による通信・制御のソフトウェア開発も増えたことから、権利化だけでなく、秘匿化にも取組みたいとの意向。兵庫県知財総合支援窓口と連携して支援にあたることとなった。
支援内容
社内知財担当者と共に現状の課題の洗い出しを行ったところ、秘密の特定や部門間での管理の仕方も統一されてなく、かつ新事業の開発やアイデアなどは、社長からのメモを出発点とすることも多いことが判明。そこで、まずはそういったメモの取扱いについても注意を促すため、営業秘密管理の全体像について社長と幹部向けに解説。また各部門での秘密の特定やランク分けに苦慮しているとのことで、それらの作業を指揮する課長級以上に対してもレクチャーを行うと共に、各本部の責任者(執行役員他)と意見交換を行った。特に、社長メモで多くの事業計画・開発計画・アイデアなどが発生するが、部門毎に当該メモの取扱い方法が異なるので、他の秘密情報も含めて基準を統一すべく支援を行い、レベル合わせを行った。またそれらの特定された秘密情報とそのランク付けに基づき、管理規程、運用基準、従業員との誓約書案を作成、見直しを行った。
企業の声
各本部の責任者等との意見交換などで、幹部の意識も向上し、かつ部門間での秘密の特定やランク分け、営業秘密管理を統一することができた。
担当知財ADのコメント
社長他幹部との数度の意見交換を行い、部門間での管理の仕方も統一することができ、かつ従業員への周知・徹底を図ることで、管理の重要性を社員全員に理解させ、実効性を高めることもできると考える。(境野アドバイザー)

 

新規技術(ノウハウ)の保護と体制構築を支援

ヤマキ株式会社
◆所在地:愛媛県
◆従業員数:712人
◆業種:製造業
◆事業分野:食品
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背景
同社は鰹の削り節・だし製造の老舗としてのリーディングカンパニー。知財担当者が特許や商標の権利化だけでなく、大事な情報を秘匿化し管理して守るという方法に気がつき、新たに開発された技術やノウハウを守るためにも社内の営業秘密管理体制を構築する必要性があって知財ADに相談。
支援内容
知財ADが、この会社の知財担当者とどのように営業秘密管理体制を構築していくかの計画を討議した結果、先ずは開発された技術やノウハウを守るために開発を所管している社内の研究所において営業秘密管理体制を構築し、その後全社に展開していくことになった。 研究所長や知財担当者と知財ADとの打合せにおいて、知財ADがこの会社の営業秘密で守るべきノウハウの一つとして、だしの配合や製法が該当し、他社に真似されないように秘匿化するメリットが高いとの提案をし、営業秘密で管理して守るための営業秘密管理規程作成の指導をした。
その後、知財ADからの細かいアドバイスを受けながら知財担当者が規程の作成を進めると同時に、並行して規程に沿った体制も構築され、研究所内での営業秘密管理体制が整った。
今後は社内研究所で構築された管理体制を全社に展開する予定。
企業の声
当社は特許出願や商標出願の知財戦略を執っていましたが、今般支援して頂きました結果、営業秘密で守るべきノウハウ等が存在し、秘匿化するメリットが高いと判断され、権利化と秘匿化の両面から保護する戦略に切り替えることができた。
担当知財ADのコメント
企業内担当者が知財ADの助言に対して、自発的に取り組んで対応して頂いた結果、スムーズな体制構築に結びついた案件。(古田アドバイザー)

 

管理規程支援、他社の情報にもフォーカス

ミナミ化工産業株式会社
◆所在地:長崎県
◆従業員数:約60人
◆業種:製造業
◆事業分野:金属製品製造業
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背景
船舶、プラントなど重工関連の配管製作、重要金属部品の表面処理(精密洗浄、研磨、エッチング、不働態処理・塗装など)が主たる事業の、機械加工・化学処理の融合技術を有する企業。航空宇宙分野にも挑戦中。従来からISO9001に基づく品質管理、個人情報管理について取り組んでいる。長崎県知財総合支援窓口から、権利化を中心とした支援を受けていたが、その中で、技術ノウハウを営業秘密として守ることを経営者に薦めたのが知財ADへの相談の契機となった。
支援内容
まず、社長を含めたリーダー社員に営業秘密の重要なポイントを説明し、ただちに管理規程、退職者との秘密保持契約の策定に着手した。規程についてはINPIT知財ADと詳細に検討した後、広く草案を全社に披露し意見を集め、社内で十分に議論を重ね「従業員が理解し、無理なく運用できる内容」の最終形で運用を開始している。規程検討と並行して「秘密情報の抽出・整理」を行った。「引き取った重要部材に高度な特殊加工を施し付加価値を高めて取引先に戻す」事業がメインなので、「他社から開示された情報」についてじゅうぶんに配慮した情報管理を徹底し一元管理を行う改革も達成できた。大事な秘密情報については、大きな費用をかけずに調達した「施錠できる棚」内に保管している。防衛関係の仕事も扱っており、立入禁止・撮影禁止エリアの見直し、表示の整備も行った。
企業の声
現在は委託加工が事業の中心である当社が、営業秘密管理の重要性をいちはやく認識し、当社の環境・事情に適した形で、スムーズに体制を構築し運用のスタートができた。 金属加工の生産技術、工程設計の実務経験も豊富な知財ADの的確な指導に加え、地元の知財総合支援窓口担当者が、こまめにコンタクトを取って進度・内容を確認してくれたことが、(適宜、軌道修正しながら)無駄なく効率的に活動を推進できた大きな要因にもなった。
担当知財ADのコメント
初回訪問時に行った実務スタート前のガイダンスに加え、再訪時(実務スタート後)に、知財ADが作成した「初めての営業秘密管理」テキストを使った指導が、じゅうぶんにイメージが掴みきれない社員の理解度を深め、具体的なアクションに繋げるのに有用だった。進度チェックは窓口に一任。経営を理解し現場を熟知した実務推進責任者(技術部長)の真摯な取り組みが活動の原動力になり、指摘事項は100%以上実施されており、支援効果が大きい企業。(小原アドバイザー)

 

受託開発事業での営業秘密管理をサポート

株式会社エマーテック
◆所在地:兵庫県
◆従業員数:36人
◆業種:各種情報処理システムに関する設計、開発、運用、保守業務
◆事業分野:情報処理

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背景
各種情報処理システム開発・販売、ソフトウェア受託開発を主な事業内容とする企業。取引先・顧客(依頼元企業)からの依頼に基づき各担当者が依頼元企業に常駐して委託・共同開発を行う場合が多い。また、依頼元企業の守秘義務契約に基づき、各開発担当者が秘密の管理を行っている状況である。このため、会社全体としてのルールも乏しく、営業秘密管理なども各開発担当の従業員毎に行っている状況で管理上不安があるとのことで、兵庫県知財総合支援窓口の支援担当者を介し知財ADに相談があった。
支援内容
社長との打合せにおいて知財ADが秘密情報の把握や顧客情報の取扱いなどの助言を行い、当該企業特有の課題に基づいた営業秘密管理規程策定の支援を行うことになった。まず、社長+2名のメンバーと当該企業では何が課題であるかを意見交換し、その課題に対応した管理規程や従業員への誓約書の策定を行った。特に、業務効率や従業員の負荷とのバランスを考慮した秘密の区分や特有な課題への対応、例えば、派遣先で作業する場合の秘密管理や情報の保管の仕方、他社情報との区分け、取引先との契約やルールを徹底させることなどについて意見交換や助言を行い、最終版を策定した。 その上で、管理の重要性を社員全員に理解させ実効性を高めるべく、全社員に対してセミナーを実施。それと共に策定した営業秘密管理規程と従業員との誓約書について、検討メンバーから説明を行い、意見交換を行うことで、従業員の充分な理解が得られ、運用が図れることになった。(知財総合支援窓口の支援担当者と連携して推進)
企業の声
活動を通して、従業員の意識向上が図られ、不注意等による情報流出も防げると考える。また情報は個々の担当者が管理していたが、今後は組織として対応できると思う。
担当知財ADのコメント
トップと主要メンバーにて社内規程の整備を行い、全従業員への周知活動を行うことで、管理の重要性を社員全員が理解したと考える。(境野アドバイザー)

 

新規取引に向けた情報管理体制の見直し

株式会社色素オオタ・オータス
◆所在地:京都府
◆従業員数:約10人
◆業種:製造業
◆事業分野:製版機・製版フィルム
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背景
高速製版機や特殊な加工を施した製版フィルムの製造を得意とする企業。大手企業との商談が上手く運び新たな取引を開始できる見込みが立ったが、これまで情報管理に取り組んでおらず取引開始に不安を覚えたため知財ADに相談。
支援内容
知財ADが企業を訪問し、営業秘密管理の概要や体制整備の進め方について説明するとともに、製造現場を見学し、フィルム貼り合わせ方法や貼り合わせ用接着剤配合等、ノウハウとして管理すべき情報を具体的に指摘し、取引に当たっての秘密保持契約に盛り込むよう助言した。また、従業員の意識向上のための社内セミナーも開催し、従業員に向けた秘密保持誓約書の見直しも行った。
企業の声
大手企業との取引を開始するにあたり、営業秘密管理や秘密保持契約等についてこれまで経験が無く不安であったが、知財ADから営業秘密管理の方法や注意すべき点について適切で的確なアドバイスを頂き助かった。
担当知財ADのコメント
この会社は少人数の企業であるが、社長様の意識が高く、知財ADが営業秘密管理について指導した結果、少しずつではあるが営業秘密管理体制構築の取り組みが進み、特に秘密保持契約書を見直したことによって、大手企業との取引にも有利に働いた案件。(古田アドバイザー)

 

新規開発製品の知財戦略構築をサポート

株式会社ミヤゲン
◆所在地:福井県
◆従業員数:約40人
◆業種:製造業
◆事業分野:包装資材、環境商品、産業資材
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背景
テイクアウトコーヒー用袋の開発を行い、大手コンビニ等への販売を予定している企業。特許等の権利取得のみならずノウハウの秘匿化も行い同業他社の参入を阻止したいとの意向で福井県知財総合支援窓口の支援担当者を介し知財ADに相談。また、社内からの漏洩のリスクや見学者への対応等も含めた情報管理についても併せて相談があった。
支援内容
経営幹部との打合せにおいて知財ADが取引先との契約や会社規則などに関する助言を行うとともに、全社員向けに意識啓発のための社内セミナーを実施。さらに、支援の過程において、特許権による保護が及ばない自社製品の品質を担保し、かつ、販路拡大を図る手段として標準化を目指すこととなり、日本規格協会(JSA)の本格支援を受ける前に、どの要素について標準化を目指すのかという点や必要となる社内体制についての整理をサポートした。また保有特許と標準化との関係の整理も行い、JSAの「総合標準化相談室」へ円滑に取次いだ。その後、「新市場創造型標準化制度」を活用した標準化案件に決定されている。(知財総合支援窓口の支援担当者と連携して推進)
企業の声
新事業製品について、標準化戦略による市場拡大やノウハウを含めた知財戦略による自社の強みの確保など、今後の事業戦略やビジネスモデルを考慮して支援・助言いただき、改めて知財の重要性を認識できた。
担当知財ADのコメント
トップダウンにて権利化・秘匿化・標準化を組み合わせた総合的な知財活用戦略を推進し、将来のビジネス展開を想定した活動を主導いただいた。また、社内規程の整備を行い、幹部・現場責任者との意見交換や全従業員への周知活動を行い、管理の重要性を社員全員に理解させ、実効性を高めることもできたと考える。(境野アドバイザー)

 

製造ノウハウの管理体制整備をサポート

有限会社石橋屋
◆所在地:福岡県
◆従業員数:17人
◆業種:製造業
◆事業分野:食品
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背景
コンニャク製造を代々の家業とする企業。新製品を開発すべく研究を重ね、海外からも好評を得るような商品を作り上げたので、何らかの知的財産権を取得できないかとの相談で知財総合支援窓口を訪問。知財総合支援窓口の支援担当者と相談したところ、材料や製法にノウハウが多数含まれているものの製品の特許化は難しいとの判断に至り、まず商標出願を行い、さらに製造ノウハウの秘匿化を知財ADが支援することとなった。
支援内容
社長にノウハウ秘匿に関連する制度や実務の概要を説明したところ、まず先使用権に興味を示されたため、同社の秘伝とも言える成分や製法の基本事項について書面化し、公証人役場で日付確定を行い、おいしさを探究し、味覚向上や新商品開発に関する日々の創意工夫については、研究ノートの運用を開始。さらに、明け方の操業開始から知財ADが社長とともに稼働中の現場を仔細に観察し、独自製法に関するノウハウ抽出や秘密管理上の課題について指摘し、部外者立ち入り禁止エリア設定および見学者の秘密保持誓約書策定、作業手順書へのマル秘表示など具体的対策を提案した。
企業の声
従来ハードルが高く取り組みにくかった知的財産の問題を、知財ADが十分理解できるレベルまで落とし込んで具体的に説明してくれたため、指導された内容はすぐに実行できている。
担当知財ADのコメント
指摘した事項は「その日に実行」。山奥の作業場を飛び出し海外も飛び回る社長の行動力は際立っている。従業員20人足らずの規模でありながら、先入観なく研究ノートを日課にしてしまったことも特筆に値する。
操業中の現場に立入り、仕込みからスタートする装置・プロセスについて詳細な観察を行い「支援企業において何がノウハウにあたるか」を従業員全員に把握してもらい、対象企業様の実情にカスタマイズした支援を継続実施できている。秘密保持契約について同社は福岡県知財総合支援窓口の専門家支援(弁護士窓口相談)も活用されている。(小原アドバイザー)

 

秀逸デザインで多くの有名ブランドの仕事を手がける中小企業

日の出工芸株式会社
◆所在地:北海道
◆従業員数:32人
◆業種:製造業
◆事業分野:不燃内装用デザインパネル製造、LEDサイン製造、屋内・屋外広告物製造、OEM製造
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背景
自社でデザインから加工・塗装、アッセンブリまで一貫して行っている企業。ハイセンスなデザインや視認性が評価され、大都市のブランド店、有名ホテルをはじめ全国的に実績を拡げている。LEDサインの評価も高い。納入先要求に合わせたカスタム品の他品種生産であり、デザイン、設計、特殊加工、顧客情報など、秘密として守るべき企業情報も多い。北海道知財総合支援窓口担当者が権利化支援の際、同社社長に営業秘密管理を薦めたのが支援の契機。
支援内容
知財ADが企業訪問し、社長・幹部に営業秘密管理の重要事項を説明。その後早速秘密情報を特定・抽出する作業をスタートさせた。社内グループ(営業、製造、品質管理、経営)ごとに抽出された情報を、項目毎に整理。平行して秘密情報管理規程の検討、最重要である工場の機械加工現場を中心に、立ち入り禁止エリアの設定、表示なども行った。 知財総合支援窓口担当者が活動の経過を仔細にウォッチし、適時に知財ADと連携を取ったことも功を奏し、スタートから全社営業秘密管理体制のキックオフまで僅か2か月足らずで完了した。
企業の声
INPITアドバイザーの訪問を受け、はじめて学んだ営業秘密管理を、即、自社に取り入れることを決めた。
従来から「会社の秘密を守らねばならない」という意識はあったが、それを体系的に整備し、会社の仕組みとすることができた。
第三者の目で、「秘密としてまもるべき会社の大事な情報」を、再認識できた効果は大きい。
推進責任者が「全社員の活動」と云うとらえ方で、活動を進めたことも、スムーズな体制構築に繋がった。今後もINPITアドバイザーの助言を得ながら、この体制を維持・充実していきたい。
担当知財ADのコメント
初回訪問で、社長を含む幹部が、同社の業務環境に於いて「営業秘密管理が必須」と認識して下さり、それが素早いアクションに繋がった。
また実務推進者が、ひじょうに勉強家で、営業秘密管理の基本、重要事項を十分に理解され、会社の実情に適した実務的にも有用な管理規程を、ほぼ独力で作成したことも特筆に値する。秘密情報のリストも、シンプルで全従業員に分かりやすい形に整理されている。

 

教訓を生かした営業秘密管理をサポート

不二輸送機工業株式会社
◆所在地:山口県
◆従業員数:約260人
◆業種:製造業
◆事業分野:ロボットパレタイザ専用機等の製造・販売
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背景
ロボットパレタイザ専用機等のトップメーカで、特許の一元管理や職務発明規程の運用なども開始している企業。過去に、退職者が会社を設立し類似製品の販売や特許出願も行うなどし、自社の営業活動に支障がでたこともあった。このため、危機感を抱き、会社内の規則を見直したいとの要望で、山口県知財総合支援窓口の支援担当者を介し相談があった。
支援内容
過去の教訓に基づき、開発担当者が危機感を抱き、兼務にて営業秘密管理の対応を開始。まずは、幹部の意識とトップダウンが重要と知財ADが判断し、社長や役員と意見交換を行い、自社特有の営業秘密管理規程を策定。その営業秘密管理規程につき、一部、運用を開始したところ、従業員への周知や秘密の特定などが不十分であったと判明。そこで、管理職全員を対象に営業秘密の特定方法(競合企業に対する自社の強みなど)と共に策定した管理規程・管理基準・秘密情報リスト(製作図他)や退職時等の誓約書の説明を項目別に具体的に行い、さらに運用上の課題等につき、管理職と意見交換を実施。
その際、営業秘密管理担当者(兼務者)より自社の過去の事件を事例として具体的に紹介し、その後に自社の管理規程などを説明することで、参加者全員に注意喚起ができ、営業秘密管理の重要性を認識させることができた。(知財総合支援窓口の支援担当者と連携して推進)
企業の声
過去の事件を教訓に会社の文化を変えることができ、社員皆が意識して行動することで、当社の技術・営業情報だけでなく、顧客や社員の情報も守ることで、信頼感が得られるものと期待している。
担当知財ADのコメント
社長他幹部の意識も高くなり、担当者も兼務ながら尽力してくれたことで、会社全体としての意識も変わってきたと感じている。また管理規程や過去の事例を紹介することで、本質的な議論や注意喚起もできたものと思慮する。特に、営業秘密管理を実効あるものにするには、トップの関与と熱意ある担当者の存在が必要と考える、その上で具体的な自社特有な事例や強みを有していたことも意識改革の上で良い面もあったと考える。(境野アドバイザー)

 

高精度加工ノウハウを営業秘密として管理

株式会社山田製作所
◆所在地:愛知県
◆従業員数:25人
◆業種:製造業
◆事業分野:精密機械加工
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背景
「〇(丸)を〇(まん丸)にする会社」をキャッチフレーズに、職人技というべき研削技術でしか実現できない「真円(まんまる)のレベル」を追求し、高精度の自動車、建設機械、航空機用途キーパーツの超精密機械加工を行う会社。愛知県知財総合支援窓口が商標出願の支援の際、技術ノウハウを多数有する同社の社長に営業秘密管理を薦めたのが知財ADへの相談の契機となった。
支援内容
知財ADが企業訪問し、加工現場の観察を行い、まずISO9001で台帳管理されている技術文書・図面等から秘密情報を特定・抽出する作業からスタート。さらに技術の肝ともいえる冶具類について図面再整備と、それらを含めた電子化された重要情報の分類・整理を行った。活動中に、工場新社屋が建築中で、専用の秘密書類の保管場所(コントロールルーム)の新設、監視カメラの設置も行った。情報については「自社情報」「他者情報」を明確に区分けし、(秘密を明示する)ラベルを色分けした別ファイルでの管理を実施している。
また、立入禁止エリアの設定、表示も実施した。
企業の声
営業秘密管理を知ることで、自社の「虎の子技術を守る」ことの重要性への認識が、実務面も含めてさらに高くなった。従来「自社加工工程はショールーム」的捉え方もしていたが、現在は、情報の「開示/非開示の方針を明確に」を基本とし、全従業員に徹底している。
「(当社の主力工程である)円筒研削盤による加工」について技術者として量産の実務経験も有する知財ADの指摘は、すべてわが社の状況に適したものであった。また、この活動が従業員の意識改革にもつながっている。大手取引先へも「他社から預かった情報はもちろん、自社の高度な技術ノウハウを営業秘密としてシッカリ管理している」ことをセールストークにし、積極的にアピールしている。
担当知財ADのコメント
意識が高く、仕事の早い社長で、指摘事項は即着手して下さっている。この活動を機に監視カメラシステムへの投資も決断。情報セキュリティーに関しても注力されている。同社の場合、新社屋増築が活動具現化への大きな追い風となった。(小原アドバイザー)