独立行政法人 工業所有権情報・研修館

営業秘密とは


 


 


1.技術的なノウハウ等は、すべて大切な知的財産

 例えば、さまざまな製造条件等のノウハウや、技術上のちょっとした工夫、試作品のデータ、金型の図面、設計図などは、すべて企業の重要な知的財産です。そこで、貴社もこのような知的財産がないか、一度点検してみましょう。


2.技術流出は大きな経営リスク

 近年、重要な技術情報が第三者へ漏洩する技術流出が問題となっており、これは、大企業に限らず中小企業においても大きな経営リスクとなっています。
 たとえば、貴社が保有する金型図面や金型加工データ等が他社に流出した場合、そっくりモノマネした模倣品が発生し、取引先が奪われてしまうかもしれません。あるいは、海外企業が貴社の重要な設計図や製造ノウハウを狙っているかもしれません。
 このような事例は、多数発生していると考えられ、知らない間に貴社も被害に遭っているかもしれません。


3.特許とするか、営業秘密とするか

 知的財産について保護を受けるためには、大きく分けて(1)特許庁に特許出願等を行い、権利化する、(2)営業秘密として企業の中で秘匿化し、しっかり管理する、という方法が考えられます。しかし、これらの方法は、一長一短があるため、どちらの方法を行うべきか、専門家にきちんと相談しましょう。


4.組織的管理で技術流出を防ぐ

 営業秘密による保護を選択した場合、その管理にあたっては、「物理的管理」、「技術的管理」、「人的管理」等により、

  • 営業秘密を他の情報と区分する
  • アクセスした者が秘密であると認識して取り扱うために必要な措置を講じる
  • 権限のない者がアクセスできないような措置を講じる

 必要があります。これらの管理を適切に機能させるため、経営層を含めた「組織的管理」を行うことが重要です。
(経済産業省『営業秘密管理指針』最終改訂平成25年8月16日より抜粋・要約)

 

5.技術流出が起きてしまったら

 不正競争防止法は、営業秘密(技術情報など)の不正取得・不正使用など一定の要件を満たした侵害行為に対し、差止請求や損害賠償請求などの法的保護を与えています。
 開発した技術につき、不正競争防止法上の「営業秘密」としての保護を受けるためには、次の3つの要件をすべて満たす必要があります。

  • 秘密として管理されていること(秘密管理性)
  • 事業活動に有用な営業上又は技術上の情報であること(有用性)
  • 公然と知られていないこと(非公知性)

6.オープン&クローズ戦略

 知財マネジメントにおいては、技術情報の公開、権利化、秘匿化を切り分け・組み合わせるいわゆる「オープン&クローズ戦略」【1】[PDF:421KB]が重要です。つまり、開発した技術について、

  • 他社に公開またはライセンスするか(オープン化)
  • 秘匿化または特許権等を行使するか(クローズ化)を、自社の利拡大のために検討する必要があります。

【1】平成26年度知的財産権制度説明会テキスト『戦略的な知財保護のために-先使用権制度を中心に-』に基づき作成


7.秘匿化の実例

技術情報の秘匿化の実例を以下に紹介します。【2】


【2】平成26年度知的財産権制度説明会テキスト『先使用権制度の円滑な活用に向けて-戦略的なノウハウ管理のために-』から抜粋

  • banner
  • banner
  • banner
  • banner
  • banner
  • banner

Copyright © 2014-2017 INPIT All Rights Reserved.