FAQ:秘密管理と漏えい防止

実際の相談では、企業ごとに微妙に状況が違っているため、個々の企業の状況に応じたきめ細かな対応を行っています。 お悩みの方は是非一度ご相談ください。

Q:社員がライバル会社に転職した。秘密保持契約書を作成したが押印を断られ、競業避止契約書も用意していなかった。将来的な情報の流出を危惧しているが、法的な対策をとる必要があるか?
A:現状、侵害行為・違法行為を把握できていないのであれば、法的手段をとることは難しいと考えます。まずは、以下のように段階的な調査・確認を行いましょう。
(1)元社員が情報を不正に取得していたか否か
(2)正当に取得していたとしても図利加害目的でその情報を転職先のライバル企業等で不正使用・開示するか否かを継続調査・監視
状況によっては、法的手段を取り得る場合があることを元従業員や転職先に通知することも対応策として検討しましょう。
Q:他社を退職した技術者を採用したい。どのような点に注意すればよいか?
A:他社を退職した技術者を採用する際には、他社の営業秘密を持ち込まれないように、転職者の持ち込む情報には十分に注意する必要があります。競合他社からの転職者を採用する場合には、特に注意が必要です。なお、言うまでもありませんが、他社の営業秘密の取得を目的とした採用活動を行ってはいけません。
Q:似たような製品を他社が出した。ノウハウが社員から漏れたのでは?
A:まず、当該製品に関わる自社の知的財産権を確認して、特許権侵害、意匠権侵害、商標権侵害等がないかを検討しましょう。また、ノウハウが社員から漏れたことが疑われる状況では、他社と接触の可能性のある社員(退職者、転職者を含む。)を割り出し、情報の不正な持ち出しや他社への開示があったかどうかを調査する必要があります。
Q:転職しようとする社員に対して、どのような誓約、契約を結ばせればよいか?
A:自社が有する営業秘密を転職先で使わせないための秘密保持契約や競業避止契約を結ぶことが考えられます。
Q:退職後の競業避止義務を定める場合、どのような点に注意すべきか。
A:一般的には、
(1)使用者の利
(2)退職者の従前の地位
(3)制限の範囲(期間、地域、業務内容・対象)
(4)代償措置の有無・内容
の4点を総合的に判断して定める必要があります。
ただし、競業の制限が合理的範囲を超え、職業選択の自由等を不当に拘束する場合には、公序良俗に反して無効になる場合があります。
Q:退職者が起業した会社に仕事をとられた。技術情報を利用されているのではないか?
A:まずは事実確認が重要です。当該退職者の退職前後のサーバやPCへのアクセスやメールのログ、ダウンロードデータの内容などを確認し、退職時に未返却の会社情報や物がないかも確認するようにしましょう。
Q:金型の情報を顧客(発注者)が他社に流出させた。不正競争防止法による保護が受けられるのか?
A:提供した金型図面について、顧客企業との取引契約上において秘密保持義務が課されていた場合には、顧客企業の行為は契約違反や不正競争防止法(第2条第1項第7号)違反に該当する可能性があります。
 仮に事前に秘密保持契約を結んでいなかったとしても、自社で秘密として管理がきちんと出来ていれば、顧客企業に通告が出来る場合もあります。
Q:秘密情報の漏えいはどうしたら防げるのか?
A:以下のような観点から対策を講じるとよいでしょう。個々の会社の状況に応じた具体的な対策については、営業秘密・知財戦略相談窓口にご相談ください。
(1)秘密情報へのアクセス権を適切に設定・管理して秘密情報に近寄りにくくすること(接近の制御)
(2)アクセス権を持っている人が情報を持ち出さないようにすること(持ち出し困難化)
(3)秘密情報の漏えいを行ったとしても見つかってしまう可能性が高い状態であると認識させるような状況を作り出すこと(視認性の確保)
(4)この情報は外に漏らしてはならないというルールを策定して、「秘密情報と思わなかった」という事態を招かないこと(秘密情報に対する認識向上)
(5)職場環境の整備などで従業員の企業への帰属意識を高め、秘密情報を持ち出そうという考えを起こさせないこと(信頼関係の維持・向上)
Q.ネット上の情報は、秘密等の旨、記載がないものは使用して良いか。
A.明らかに問題ないものや他でも公表されたものは問題ありませんが、ネット上の情報は誰かが営業秘密を故意又は悪意等で掲載している場合もあるので、疑義がある場合は使用しないのが良いでしょう。
Q.我が社は受託開発・製造が多いが、依頼元に開発製品を納入したところ、その納入品をリバースエンジニアリングして他社に製造委託されたことがあった。このような場合、どのように対応すべきであったか。
A.依頼元からの特注品であれば個別の秘密保持契約が可能と思うので、その契約にて秘密の旨と、目的外への使用禁止、競業・下請け禁止などを明記するのが良いでしょう。場合によっては、リバースエンジニアリングの禁止、コア部品のブラックボックス化なども検討しましょう。相手方から開発費などが出されている場合、相手方に権利を主張されることもありえますが、そのような場合に備え、独自技術を主張できるよう、日頃から区分けしておくことも重要です。
Q.取引価格を取引先が勝手に競合企業に流し、安い価格で受注を取られてしまったこともある。このような場合にどうすべきであったか。
A.取引がある以上、何らかの取引契約があると思われますので、その契約に秘密保持条項として取引価格などの守秘義務を加えておくのも良いでしょう。